【発達障がい】無視したり質問に上手に答えられない理由と対処法について解説します!

発達障がいの子どもが無視をしたり、質問に上手に答えられない理由と対処法について解説します!
「聞こえているはずなのに何を言っても無視される」
「答えようとする姿勢が見られない」
「お願いごとをするとスルーされる」

このような経験を持つ親御さんが多いのではないでしょうか?

子供って、親の言っていることをスーッと無視することが結構あります。原因はさまざまで、ちょっとした工夫で改善されるものから、より深刻なケースまでいろいろです。

ここでは、発達障がいの子に見られる「なぜ質問を無視・スルーするのか」について、その原因と対処法について考えていきます。

考えられる理由①

会話というのは基本はキャッチボール

会話というのは基本はキャッチボール。

自分が話して、相手もそれに対して反応する。こういったやりとりを私たちは日々数えきれないほど繰り返し、自分の意思を伝え、相手の気持ちを汲み取っています。

しかし、質問だけが一方通行するケース、例えば

「お風呂に入ろう!」⇒無視
「おもちゃをかたづけて」⇒スルー
「学校はどう?」⇒顔を見ることなく無言
「今夜は何を食べたい?」⇒テレビに夢中

ここで見える共通の現象は「質問を無視している」なんですね。

なぜ無視するんだろう…と考えた結果だいたいこの3つの理由に当てはまることが多いです。

気づいていないケース

子供の意識がアンテナが立っていなくて声が届いていない。
好きなテレビやゲームに夢中になっているときに、数メートル離れたところから指示を出したりすると起こりやすい。

答えることが困難なケース

質問が抽象的すぎて答えられない。
「学校どう?」はその典型で、学校の何に対してどうなのか。
また、登校から下校まで長時間過ごしている学校のことを「どう?」の一言では答えにくい。

無視した方が良いと子供が判断しているケース

テレビやゲームなど子供が大好きなことをやめさせるときに起こりやすい。
テレビはまだついているし、ゲームもできている状態であれば、子供はそっちを優先させるので小言はスルーするのが一番と決め込んでしまう。

考えられる理由②

気づいていないケース

本記事の本題である「心にわだかまりがあることが理由で無視するケース」ですが、上の3つよりも事が深刻です。

ここでも理由は1つではなく複数考えられます。その主なものを考えて、心のわだかまりを解消していきましょう。

何を言っても口うるさく言われ、諦めている

子供が経験上、返答してもどうせ否定されると分かっていると、やはり口を開きたくなくなります。

子供が何か言うと、まずひとこと目に、「でも」「だけど」「やっぱり」のような言葉は要注意です。

言いたくないことを聞かれている

聞こうとしていることが、子供のわだかまりの核心部分に触れていると、もうだまるしかないと思いやすくなります。

迷惑をかけたくないとか、格好悪いところを見せたくないと思うことでも起こりやすいので、普段、子供に期待をかけすぎていたり、いい子であることを強く求めてしまっている場合は、そのしばりを解いてあげることも大事になります。

質問に上手に答えるための対処法

質問に上手に答えるための対処法

これまでご紹介してきた理由に対する心のわだかまりを解消したうえで、自分の意思があるのに、質問に対して「わからない」「知らない」と答えてしまう場面があるのではないでしょうか。

これは、考えをうまく言葉にすることができなかったり、自分に自信を持てないでいることが原因として考えられます。

具体的に対処法を見ていきましょう。

意見を発することに慣れる

意見を発することに慣れる

自分の意見を言えるようになるには、質問に答えるということ自体に慣れる必要があります。

そこで、なぞなぞやクイズ遊びをして、質問に答えることを自然な流れとして認識させてください。

子どもがわかるような易しい難易度のクイズを出します。
例えば、絵を見せて「この乗り物は何?」と聞いたり、「次のお休みは何して遊ぶ?」と質問してみてください。

子どもが答えたら、それに対して大げさとも思えるほどリアクションを見せて、自信に繋げます。
他にも、クイズ本を参考にしてわかりやすい出題をするのもオススメです。

子どもが答えるまでに時間がかかった場合は、それだけ大きな抵抗感を感じていたということになるので、「教えてくれてありがとう」と一言付け加えてあげるとなお良いですね。

間違えても大丈夫、安心感を与える

間違えても大丈夫、安心感を与える

子どもの中には、完璧な答えでないと口にできないという場合があります。
質問する前に、「間違えても全然OKだからね!」と伝えるだけで、意見を言うことに対し、安心できます。

また、前置詞を使う方法もあるということを教えてあげてください。
例えば、「自信はないけど」「合っているかわからないけど」などといったような前置きをつけることを例に出しましょう。
前置きをすれば自信のない考えでも口に出せるようになるはずです。

大人になっても自信がないときに前置きをすることはあります。
子どもに前置きの言葉を教える時は、年齢に合わせてふさわしい言い回しのものを伝えてあげてください。

前置きについて子どもに理解してもらうことができたら、実際に使うことを考えてゲームをしましょう。
例えば子どものお気に入りのゲームを例に出して、「プレイした感想はどうだった?」と尋ねます。

それに対し前置きを交えながら感想を伝えてもらうことができたら、子どもの感想を褒め称えましょう。
言いたいことがしっかりと伝わったと言うことで、子どもにとっての自信につながります。

本当にわからないとき

本当に分からないとき

わからないことがあったとき、乱暴な言い方で「知らない!」と答える子どもがいますが、これでは相手に与える印象は良くありません。

そこで、子どもにとって難しいクイズを出題し、わからないときの対処法を教えましょう。

「すみませんがわからないのでヒントをもらえますか?」
「知らないことなので教えてください」

こういった言い回しをすると、角が立たないだけでなく子どもが相手から得られる知識も増えるでしょう。

上手な言い回しができた時は、すかさず褒めてヒントや答えを与えてあげてください。

まとめ

京都府乙訓郡向日市の放課後等デイサービスASTEP(アステップ)まとめ

抑えておきたいポイント

① まず、どんな理由・背景があって「無視・スルー」しているのかを明らかにしてください。
② 心のわだかまりが原因であれば、早期解消に努めてください。
③ それらがクリーンになれば、安心感を与えながら、意見を発する場面を設定し、慣れていきましょう。

自分の意見が言えるようになると言葉の幅もぐっと広がっていきます。

大人との会話の中で、ゲーム感覚で楽しみながら会話のキャッチボールを楽しんでいきましょう!

障がいをお持ちのお子さまの療育に携わって6年… 私自身が考える自立のための効果的な療育を実践するために新規独立し「社会自立」を目指した数々のプログラムをもとに、向日市を拠点に放課後等デイサービス事業所を運営しています。 プライベートでは1児の母であり、日々子育てや家事に奮闘しているパワフルママです! どんなことにでも挑戦(できないことが悔しい!)する好奇心の塊のような性格で、知識ゼロからホームページを自力で開設し、ブログも日々更新しています! ASTEPに通う子どもたちの純真無垢なココロとともに、私自身も日々成長していきます!

2件のコメント

  1. ADHDとASDありの中学1年の娘がいます。
    何度言っても何か食べようとして、その周辺に食べこぼす。
    使ったら片付ける、汚したらきれいにするということを繰り返し伝えますが無視します。
    「納豆落ちててふんだんだけど」というと「言ってよ!」と言いますが踏んでから言っても。。。ということで上記に戻ると無視、というのは都合が悪いから(都度片付けたくないから)ということになると思うのですが、そういう場合のよい方法はありますか?

    1. <<たむさん コメントありがとうございます。ASTEP管理者の水口です。 いたる場面で『無視』という行動があるようで苦労されていますね、 何かこちらから要求を行う以前に、まずは無視をされない親子関係を構築をされることが最優先なのではないでしょうか? 子どもが嫌がる話を避けたり(難しければ回数を減らしたり)適度にストレスを発散させたり、まずは親子での会話をできる状態に関係を改善してみてください。 片付けや掃除など、子どもからすると億劫に感じる行動を要求することで、余計に拍車をかけているように感じます。 まずは無視される原因を見直し(今回でいえば適切な行動を言いきかせること、やらそうとすること、言い方を工夫すること)して、根気のいる作業になりますが、模範となる行動を示してあげるところから始められたらいかがでしょうか? 人間だれしも命令されると反骨心がでますよね。頭ごなしに伝える言い方を工夫したり、気持ちに共感しながら一緒にやったりするなど、子どもさんの性格に合ったレベルから始められたらと思います。

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