〖2022年〗夏休みの療育活動をフィードバックします!

京都府向日市の放課後等デイサービスASTEP(アステップ)〖2022年〗夏休みの療育活動をフィードバックします!

こんにちは!こんばんは!児童発達支援管理責任者・管理者の水口幸代です★

夏休み間はブログ発信をストップしておりました…また再開します!

さて、長いようで短い夏休みが終わり、親御さんもほっと一息をつかれていることだと思います。

今年の夏休みは、去年の内容よりも更に洗練された計画の立案・実行を目指し、2か月前から行い準備を進めていきました。

計画を実行する中で、ご心配をおかけする場面もございましたが、約1か月の夏休み期間を乗り切ることができたことで、事業所として確かな自信をつけることができました!

準備期間を含め、約3か月の間、計画を立案してくれた指導員、子どもさんに対し積極的に働きかけてくれた保護者の方々、夏休み間の支給量増加のために動いていただいた相談支援専門員の方々、行政の皆さまに対し、この場をお借りして厚く御礼を申し上げます。

ご家庭や関係機関、地域の方々のご協力なくしては成しえないものだったことと改めて感じている次第です。

私はといいますと、一息つく暇もなく、新規ご利用者様の受け入れ準備、次に控えるモニタリングの準備、調整、支援計画の見直し等を進めているところです。

とはいえ、夏休みの振り返りについて、手を抜くつもりはなく今ブログを綴っているところです。

ASTEPでは、振り返りを非常に重要視しており、子どもさんのご様子を親御さんにお伝えするのではなく、支援の内容やリアクション、ご家庭での関わりのアドバイス等を行うなど、積極的にでき得る限りの支援を行っています。

私たち大人もそうですが、子どもさんの成長を実感する瞬間というのは、大きな結節(今回でいうと夏休み前後)や大きな決意のあと、ということ多いものです。

ASTEPでの療育活動で通じて得ることのできた感動や驚き、疑問や悲しみなど、多くの出来事や感情を孤立単体として捉えてしまうと、子どもさんや指導員の学びの機会が失われてしまいます。

忙しい日々を過ごす中、絞り出した時間で『フィードバック』を行うことによって、指導員自らの成長を実現したり、子どもの成長を実感することができるものと考えています。

時系列で、夏休みの療育活動をピックアップして振り返りを行い、指導員や親御さん、ご覧の皆さまと情報を共有していきたいと思いますので、是非ご覧ください!

〖ブログ執筆者〗
ASTEP(アステップ)ブログ執筆者【水口幸代】

立命館大学・政策科学部卒 卒業後、アパレル企業に就職
父が特別支援学校の校長であったこともあり、児童福祉の道へ進むことを決意
一児の母でありながら、2021年にASTEPを立ち上げ、仕事と子育ての両立を目指し、日々奮闘しています!


夏休みの活動スケジュール

放課後等デイサービスASTEP 2022年夏休みの療育活動スケジュール

今年の夏休みの療育活動のスケジュールです。

前半は室内活動メインとなっています。(乙訓圏域と京都市の終業式が異なるため外出を控えています)

全員が夏休みに入った2週目以降、夏ならではの活動をバランスよく配分したスケジュール構成となっています。

また、ASTEPは曜日固定制であるため、曜日で偏った活動にならないよう配慮しています。

夏休み中盤では、川遊びや社会見学等の課外での活動を多く設定し、夏休み中盤で起こりうる『中だるみ』を防止する工夫を入れています。

夏休み終盤では川遊びやハイキングなどのアクティブな活動で最後の夏を感じてもらうとともに、最後に秋の製作を入れることで、季節の変わり目を意識できるようなスケジュールとしています。

今年の夏の活動の特性として『子ども主体』をスローガンとし、随所に『子ども会議』を設定しています。

※ 子ども会議の目的については本文をご覧ください。

子ども会議・カレー作り

子ども会議の様子
子ども会議の様子

”美味しいカレーを食べる”を目標として子ども会議を行い、会議をした内容に沿って子どもたちが役割を分担しながら作業を進めていきました。

『子ども会議』については、子ども同士で話し合う場として会議を設け、子ども同士で問題を解決していくことを狙いとして、夏休み間、多くの子ども会議を行ってきました。

子ども会議の基本的なスタンスとして、指導員(大人)は縁の下の力持ちとして参加し、意見のぶつかり合いで難航する場面においては、必要最小限の助言を行う介入に留めています。

会議では主に高学年の子に司会や書記をお任せしています。司会からの働きかけにより、低学年の子の意見や言葉を上手に引き出せた場面もありました。

夏休み終盤には、子どもたちからも「じゃあ会議して決めよう!」と、建設的に物事を決めていく意識が定着してきている子どもさんもいらっしゃいました。

こういった自分の意見や主張ができる場を設けることは改めて必要だな~と、また、私たち指導員についても、意見することを億劫に感じる子どもさんへの関わりについて、勉強になることが多かったです。

カレー作りの様子
カレー作りの様子

カレー作りでは、ASTEP農園で育てているじゃがいも(子どもたちで収穫したもの)を具材として入れました。酷暑の中、手入れや水やりなどのお手伝いをしてくれて、自身で育てた農作物を実食できた喜びを感じてもらえたのではないでしょうか。

全員で1つのもの(目標のもの)を作り上げるという活動の中には、子どもさんにとって刺激的に感じるポイントがたくさん詰まっています。

今後も、食育活動や農福連携についても力を入れていきたいと思います!

電車・市バス体験

電車の到着を待つ様子
電車の到着を待つ子どもたち

あくあぴあ芥川(高槻市)を目指して、公共交通機関を使った移動を体験するための日として設定しました。

活動の目的は『安全な移動』ということで、以下のルールを子どもたちに設定し体験活動を行っています。


  • 乗車間はなるべく会話を控える
  • 大きな声を出さない
  • マスクをかっこよく着用する

昨今、再び猛威を振るっているコロナウイルスへの感染対策として意識できるルールを設定しました。指導員はアルコール液を携行し、下車時を基準に手指の消毒を行っています。

移動間はグループの中にペアを設定し、2名1組体制で安全に移動するようお伝えしました。

また、グループには長を立てて、グループで問題を解決していく形式をとり、解決できない場合は大人に言うように、と全体の説明でお伝えをしています。

バスの到着を待つ様子
バスの到着を待つ子どもたち

活動の中盤~終盤、高学年が低学年を引っ張っていく場面が随所で見られました。体が大きい高学年の子どもさんは体力もあり、体の小さい子どもさんを助ける行動(荷物を持ったり背中を押してあげるなど)があり、この行動も『安全な移動』なのだと、子どもたちから気づかされました。

体力が低下している子どもさんはそれだけ事故の可能性が上がります。荷物を持ったり背中を押してあげる行動は、目的を達成するための『安全な移動』の1つの形なのだと教えてもらうことができました。

そういった難しい論理や思考など関係なく、友達を想い、自然に助ける行動ができる子どもたちを誇りに思います。

夏休み製作:木製時計

色付けのためにサンプルをPCで検索
色付けのためにサンプルをPCで検索しています。

木製時計の製作にチャレンジしていきました!

日頃は生活に身近なものを取り入れて製作を行っていますが、この日は、それぞれの子どもさんには自分の能力でできる1つ上のレベルの製作キットを事前に準備、ゼロからスタートではなく、ある程度部品が完成されている状態から〖色を塗る・組み立てる〗を中心とした作業を、題材の説明書を読み解きながら完成させていくという点に違いがあります。

この日の活動の目的は、時計を作りきることでも、手先の巧緻性の向上を狙いとした製作ではありません。

1番の目的は『ヘルプを出す』ということです。

各テーブルごとに指導員を配置して『困ったら聞く』『分からなければ聞く』ということ、『聞くことは恥ずかしいことではない』というスタンスを、理解できる言葉を使いながら子どもたちに説明をしています。

木製時計に色付け
木製時計に色付けする様子

そういった説明を行い製作を開始していきましたが、この説明(言葉掛け)により、ある『勘違い』が生まれてしまいました…

描くテーブルに座る子どもたちから「分からない!」「教えて!」という声が次々と飛び出したのです。

子どもたちからすると『聞いたら教えてくれるから考えなくていいんだ』『考えるのが面倒だから聞いてしまえ』と勘違いをして受け取ってしまっていたのです。

とんだ検討違いで勘違いが生まれてしまった中、軌道修正するのに時間がかかりました。

一度自分で考えてみて、分からなければ質問やお手伝いをするということを再度インプットし直して進めていきました。

結果的に子どもたちは納得のいく作品を完成することができましたが、私たちASTEPの指導員としては残念ながら不完全燃焼で終わってしまいました。

この反省を生かし、次回『ヘルプを出す』という目的の根本的な捉え方について見つめ直して、再度、子どもたちにアタックしていきたいと思います!

川遊び:アクトパル宇治

アクトパル宇治で川遊び
川遊びの様子、小上がりの崖からジャンプして飛び込んでいます!

ASTEPから車で40分ほどのところにあるアクトパル宇治へ川遊びに行きました。

この日の活動の目的は『自然体験』ということで、自然豊かな場所で体験できることを中心に、遊びの中で提案していきました。

浅瀬の川にはサワガニをはじめたくさんの生き物がいたり、珍しい形をした石を探して親御さんにプレゼントしたり…それぞれの子どもさんが目的意識を持って活動に臨みました。

カニは数匹見つけることができ、子どもたちも大興奮でした。

「持って帰りたい!」との声も上がりましたが、自然保護や生き物の立場を考える言葉掛けを行い、生き物はリリースして帰りました。子どもたちも理解をし納得できています。

自然に生息する虫
珍しい虫を見つけることができることも自然体験の良いところですね!

川遊びでは、飛び込みができる場所もあり、何度も何度も飛び込む子どもたちです!

この日あったエピソードとして、飛び込むことに消極的(怖さ)な友達の手を引いて、「一緒になら大丈夫!」と、友達を励ます場面がありました。

結果、怖い気持ちが消えずともチャレンジしてみよう!という気持ちが生まれ、飛び込むことができた場面もあり、子ども同士の関わりの中で生まれる自信は強いものがあると再認識しましたね。

大人といえども無力な時もあること、子どもが秘めている可能性を感じた日となりました!

運動療育 in エイト体操クラブ

エイト体操クラブで運動療育
大型トランポリンで跳んで走って楽しんでいます!

西京区にある、エイト体操クラブさんにご協力いただき施設を開放していただきました。

ASTEPの運動療育士の指導員による『ケガを防止するための運動』の方法を中心に指導していきました。

手のつき方や首をたたむ動作など、ケガを防止するコツを子どもたちに教えることで、日常生活でケガが想定される場面(ふとした時に転倒するなど)で、この経験を生かしてもらいたいという思いを込めて指導をしていきました。

施設にある大きなトランポリンでは一方通行のルール(衝突防止)も全員が守りながら、繰り返したくさん汗をかいて楽しんでくれました!

エイト体操クラブで運動療育
平均台を自由に配置してチャレンジしてくれました!

また、施設の備品である鉄棒や平均台にも挑戦したり、友達と競い合う場面もあり、限られた時間(1時間半ほど)を思い切り楽しんでくれました。

最後に、施設の方が体操の技を見せてくれて子どもたちから自然と拍手が起きたりなど、良い体験ができました!

事前に子どもたちへ、始まりと終わりの挨拶「しっかりとあいさつをして感謝(ありがとう)を伝えよう!」と伝えており、気持ちのいい挨拶を行ってくれました。

こういった体験活動についてももっと幅を広げていきたいですね!

ASTEP夏祭り

2022年 ASTEP夏祭り
『ASTEP夏祭り』子どもたちお手製の看板です!

その季節折々の風習や趣きを感じていただくために、季節感を意識できるよう製作やイベント等の開催等、趣向を凝らして臨んでいますが、今年の『ASTEP夏祭り』は、子どもたちの協力を得ながら、出し物(ゲーム)の準備製作を中心に、景品の準備や買い出し、祭りの雰囲気を感じてもらえるよう部屋を彩る製作など、約1か月の長い期間を充て準備を行ってきました。

ASTEPの療育活動は、子どもを中心とした活動を立案し体現することを強みとしています。特に今回の夏祭りでは『子ども主体』を徹底して取り組んでいきました!

夏祭りのような催しやイベントには、想像を超える労力、手間、想いが詰まっていることを肌で感じてもらいたいたいこと。また、出し物を何にするのか?どんなルールで行うのか?おやつは何がいいのか?部屋の装飾はどんなものにするのか?楽しむために工夫できることは?細部にいたって子どもたちに対し意思決定を促し、多くの時間をかけて『ASTEP夏祭り』に向けて努力を続けてきました。

夏祭り開催に係る活動において、私たちASTEPの指導員は”縁の下の力持ち”として子どもたちをバックアップしてきました。

特に意思決定の場面では、お互いに意見をぶつけ合いながらも意見をまとめ上げられたときの心地よい気持ち、自分の意見が通らなかった時に泣いてしまったときのやり場のない気持ちなど、集団に身を寄せ合うことで感じることのできた感情、成功(失敗)体験を得ることができ、多くの成長機会があったと評価しております。

今回の夏祭りは、準備を一生懸命頑張った子どもたちに対し『思い切り楽しむ』ことを目標に活動を進めていきました。

〖夏祭りの時程〗

  • ゲーム(だるまおとし・テーブルクロス引き・射的・ヨーヨーすくい・おやつ釣り・フリスビー)
  • 昼食タイム
  • ゲームの結果発表(景品あり!)
  • おやつバイキング(フランクフルト・かき氷・わたがし・たこせん)
  • 終わりの会(感想の発表)
〖夏祭りのゲームを楽しむ子どもたち〗

それぞれに気持ちの入り方に違いはありましたが、準備を一生懸命頑張った子どもさんは夏祭り本番に懸ける思いが十分に伝わってきました。

また、説明を聞く姿勢やゲーム等を楽しむ様子が随所に見られ、友達や指導員との関わりながら、束の間の夏気分を味わうことができたものと評価をしております。

来年も今年を超えるイベントが開催できるよう、子ども主体での活動に磨きをかけ、日々の療育活動を行っていきたいと思います。

農作業・プール遊び

放課後等デイサービスASTEP プールとテントの設営
子どもたちで協力をしてプールとテントを設営しました!

子どもたち大好きなプール遊びをASTEP農園で行いました。

この日、子どもたちに『やるべきことやる』ということはどういうことなのか?なぜするべきなのか?を伝える日として活動を設定をしました。

子ども心からすると「早く遊びたい」「プール遊びなのにの農作業なんて…」と思ってしまうもの。実際にそんな声があったのも事実です。

やるべきことを先にやる理由として、やるべきこと(消極的なこと)を先に終えることによって、『できた!』という達成感を得ることができます。

また、やるべきことをやり終えると、未達成の不安や心配から解放されて、安心して自分のやりたいことを十分に楽しめることができます。

この日で言えば未達成のことが農作業であり、暑い中での作業を億劫に思う子どもさんもいらっしゃいました。

仮に順番を逆にした場合どうでしょうか?前半にプール遊びで思い切り楽しんだあとに農作業ができるでしょうか?上手く切り替えができない子がいたり、体力的にも相当厳しいことが予想されますよね。

『やるべきことをやる』ということは『時間を上手く使うこと・切り替えを上手にできるようになること』なのです。

放課後等デイサービスASTEP 農作業(草引き)
全員で決められた範囲の雑草を除去しています。ゴールが見えていると作業もはかどります!

子どもたちには「仕事をしてから遊ぶともっと楽しくなるよ!」と伝えた上で、プール遊びの前に農作業(仕事)を行ってもらい、全員で協力して決められた範囲を作業していきました。

暑さもありヘトヘトになるまで作業を進めてくれた子どもたち!本当にお疲れ様でした!

放課後等デイサービスASTEP プール遊び
農作業の疲れを見せず、時間まで思い切り楽しんでいます!

プール遊びはどうだったかというと…さっきまでの疲れを感じさせず、無邪気に遊ぶ様子が見られています。

同じ時間を過ごすにも、時には『順番』を工夫されてみてはいかがでしょうか!

社会見学:奈良金魚ミュージアム

放課後等デイサービスASTEP 奈良金魚ミュージアムで記念撮影
奈良金魚ミュージアムで記念撮影!

夏休みということで、夏を感じる場所へ行こう!ということで奈良県にある金魚ミュージアムへ行きました。

県外での活動という特性から、昨今、再び猛威を振るっているコロナウイルスの感染対策として、マスクをかっこ良く着用する(鼻まで覆う)ことを、この日のルールとして設定をしました。

また、この日の活動目的は夏を感じる、という目的以外に、ある『ミッション』を子どもたちに付与をして臨みました。

そのミッションとは、どのチーム(3チーム中)が一番キレイな写真を撮れるか?というものです。判定は同行している指導員全員で決める、と子どもたちにお伝えしました。

そして、撮った写真をお父さんお母さんと一緒に見て、できれば感想を言ってあげてね!と、お伝えしました。(ASTEPではアルバムサービスを行っておりご利用保護者様はいつでも確認することができます)

ミッションにチャレンジする子どもたちは、チーム行動できれいなブースを探し回る様子、チームリーダーが低学年の子にスマートフォンを渡し操作を教えてあげる場面、珍しい金魚を探そう!と独自で目標を掲げるチームなど、予想以上のリアクションがありミッションもクリアし、大成功で終わることができました!

〖子どもたちがミッションで撮影した写真〗

ASTEPではお出かけの際、努めて『プラスα』を入れる工夫をしています。

行き先の特性に応じたミッション(メモ・スケッチ・宝探しなど)見る以外のアクションを求めています。

今回でいえば、金魚を見に行く以外で、別の目的意識を持つことができると、物事に対する見方も変わり、更に楽しめることもあるため、お家でお出かけするのイベントの際はそういったプラスαの工夫を入れてみてもいいかもしれませんね!

活動後、一部の親御さんから、子どもさんからの感想の内容を伝えてもらったりするなど、有意義で収穫のある日となりました。

大掃除

放課後等デイサービスASTEP(大掃除)
療育訓練室のジョイントマットをはがしてホコリを落とし、水拭きしていきました!

お盆休み前に(13日~15日)普段活動している療育訓練室をキレイにしてお休みに入りましょう!と、子どもたちに伝え、大掃除を行っていきました。

この日の目的は『物事には順序がある』ことについて、清掃作業をを通じて子どもたちにお伝えしていきました。

療育訓練室のジョイントマットをはがして、床に落ちているゴミやホコリを掃除していく流れの中で、子どもたちに対して「どうやって掃除をしいていこうか?」と、まずは漠然な問いかけをしています。

子どもたちからは「これ(マット)を全部はがす」「1つずつマットを取って掃除する」などの意見が出ています。

様々な意見が出た後、みんなの意見を認めつつ、実は正解はないことをお伝えした上で、指導員から効率の良い掃除の順序をお伝えしました。

掃除を進めていく中で「こうすれば時間も早く終わることができるんじゃないかな~?」と、子どもたちにどんどん提案し大人の意見を受け入れてくれる場面、この方法は?と、逆に提案をしてくれたりする場面など、たくさんの意見を交換することができました。

放課後等デイサービスASTEP(大掃除)
手際よくマットを水拭きして、あっという間に完了しました!

掃除については、彼らが自立を目指すために必要なライフスキルの1つだと考えています。

掃除に対する意識やスキルを磨くことのできる一番身近な場所は家庭であるため、子どもさんの学齢や特性に応じて掃除を身近に感じられる工夫を入れながら、楽しく意識を高めていきたいですね!

社会見学:琵琶湖博物館

放課後等デイサービスASTEP(琵琶湖博物館)
社会見学の様子、グループごと意見を1つにして行動することができています!

この日の目的は『興味・関心の幅を広げる』ということで、社会見学ではお決まりの『ミッション』にも取り組んでもらいました。

今回のミッションは、琵琶湖博物館を見学して知ったこと(知識)を、終わりの会で発表すること!

1つでも2つでもいくらでも構いません。今日の社会見学で得た知識をみんなに共有しよう!ということで、出発前に子どもたちに説明を行っています。

メモをとることのできる子どもさんはメモ帳をお渡しし、メモが難しい子どもさんは、指導員が「発表すること探そうか!」というように、見学中に指導員が言葉掛けを行いながらミッションを意識できる工夫を行いました。

みんなの前で発表することを明確にインプットしたリアクションを観察、それに対する知識を得ようと行動することを期待してのミッションですが、知識を得ようとする行動に伴い、新たな発見、いわゆる興味・関心などの知的好奇心を刺激することが大きな狙いの1つです。

実際の見学では、琵琶湖に生きる生き物の展示ブースや、プランクトンを顕微鏡で覗いたり、ジオラマで生き物の声を聴いたりなど、生き物中心にブースを回り興味を示してくれました。

ミッションのためにメモを取る子どもさんや、指導員に「これ琵琶湖にしかいいひん生き物やから覚えといて!」と、言付けをする場面があったりなど、各々のレベルでミッションを意識して見学することができています。

放課後等デイサービスASTEP(琵琶湖博物館)
ミッション(発表)の順番を決めています。

発表の形式についても、『子ども主体』で決めてもらいました。

個人で発表する子どもさんもいれば、グループとして代表を立てて発表をする子どもさんもいたりなど、ある子どもさんのメモを見ると、言うセリフまでしっかりとまとめ上げられていました。

発表が終わった後に聞くと「帰りの車でみんなのメモを見て、書いてまとめた。」…ということです。

正直なところ、そこまで求めていなかったため、あっけにとられました。

社会見学というのは、学校の教科書やスマホ(YouTubeなど)を見ているだけでは学ぶことのできないリアルが詰まっていますし、普段なら興味を持てないことも視覚的に学べることは、社会科見学の大きなメリットですね。

放課後等デイサービスASTEP(琵琶湖博物館)
スムーズに入館することのできたA君、本当にたくましく成長されました!

お話は変わり、A君のお話です。

昨年、琵琶湖博物館に行ったときには、入館したくない気持ち(こわさ)から、入ることを激しく抵抗する様々な行動が見られていました。

一瞬、気持ちを向けることができたものの滞在時間は10分ほどでした。

今年、再度チャレンジしたA君、事前に琵琶湖博物館の外観を見せ、中にはこんな生き物やブースがあることなど、丁寧にインプットを続けていきました。

今年はどうだったかというと、何の問題もなく入館することができました。指導員とマンツーマン体制で各ブースを回り楽しむことができたのです。

入館できたこと、楽しむことのできた大きな要因は、私たちの丁寧なインプットのおかげではなく、A君自身の成長であると確信を持って言うことができます。

話せばものすごく長くなりますが、ASTEPをご利用されてから1年強の間、ほぼ毎日利用しているA君は、地道に指導員との信頼関係を築きながら、今では心を開いた行動や言動が多くなってきています。

家庭での関わり、学校で良い恩師の恵まれたこと、私たちの支援がきっかけなのかもしれません。しかし、この結果は間違いなくA君自身が持っている成長力によるものなのだと感じました。

ASTEPの療育理念は、ホームページでもご紹介していますが、”子どもの成長力を促す”ことを理念として療育活動を行っています。

今日のA君の様子を見て「私たちの頑張りが芽吹いてきている」とちょっぴり実感することができました。成長を見せてくれたA君、いつも丁寧に根気よく関わってくれる指導員に感謝です。

製作活動:竹とんぼ

放課後等デイサービスASTEP(竹とんぼ作り)
高学年も低学年も関係なくお互いが教え合う仲が素敵です!

昔から親しまれている遊び道具『竹とんぼ』を、ASTEPにある資材のみで作っていくという課題に挑戦していきました。

資材については、牛乳パックやや段ボール、ストローに竹串など、すべて子どもたちに自己選択してもらっています。

この日の活動の目的は『もったいないの気持ちを知る』です!

そもそも、『もったいない』という意味は、物を粗末にしたり、無駄にするのが惜しいという意味です。

私自身、子どもの頃にもう捨てるしかない物(箱や缶など)を「何かに使えないかな?」と考えるような子どもでした。物作り好きという気持ちが大きかったのですが、根底には「もったいないから」という気持ちもあったのだと今では思います。そういった気持ちがあったからこそ、今ではASTEPでのお仕事で役立っていることも事実です。

製作自体は非常に簡単で、順帆とポイントを子どもたちに教えると、あっという間に完成しました!

放課後等デイサービスASTEP(竹とんぼ作り)
子どもたちに『もったいないの気持ち』を伝えていきました!

製作終了後、子どもたちに対し、『もったいないの気持ち』を少しでも伝えていくために行ったことは、ASTEPにある資材や廃材で「あなたなら何を作る?」と質問をしていきました。

う~ん…と悩みなかなか答えることができない子もいましたが、段ボールを見せると「秘密基地」と、子どもならではの創造力溢れる意見を聞くことができました!

「一見捨てるしかないものも一度手を止めて考えてみると再利用できることもあるんだよ!」と、子どもたちにはお伝えしています。

お家にある不要な物を使って親子で何かを作り上げてみるのも◎ですね🥰

季節製作:風鈴作り

放課後等デイサービスASTEP(風鈴作り)
あえて限られた数しかない出していない道具の貸し借りもスムーズです!

季節の製作として『風鈴』を製作していきました!

今回の活動の目的として『季節や文化の背景を知る』ということで、物もそうですが、どんな事柄にも由来というものがあります。その事柄にある裏側を少しでも知ってもらいたい!という思いで製作を行いました。

とはいえ、子どもたちに対し、シンプルに由来を説明をしてもクエスチョンマークなので、今回は『風鈴クイズ』を出題し、興味を引き付けていきました!

〖風鈴クイズ(一部を抜粋しています)〗

放課後等デイサービスASTEP(アステップ)風鈴作り

放課後等デイサービスASTEP(アステップ)風鈴作り

放課後等デイサービスASTEP(アステップ)風鈴作り

風鈴といえば、心地よい音を聞きながら暑い夏を乗り切るための癒しのアイテムと認知をされているかと思いますが、実は起源は日本ではなく中国(他説ではインドとも…)とされています。

起源である中国では、竹林に吊り下げて、音の鳴り方によって事象を占うための道具でした。

風鈴は、中国から仏教が伝わるのと同時に伝えられたとされていて、日本では寺院や自宅で魔除けに使われていたそうです。

そして、一般の人々に身近に使用されるにつれ、風鈴の音を心地よく感じる中で、今では、夏に涼しさを感じるための道具になりました。

『季節や文化の背景を知る』ということで、こういった『由来』をクイズ形式で出題していきましたが、一工夫するだけで子どもというのは興味の示し方や食いつきも変わります。

放課後等デイサービスASTEP(風鈴作り)
挙手をしてアピール!積極的にクイズに参加してくれました!

世間では知られてない歴史などを知ってみると、風鈴の見方や製作への意気込みも変わるかな?という思いを込めてクイズにしましたが、その後の製作についてもやる気を維持しながら取り組むことができました!

風鈴だけではなく、どんな物にも『由来』というものがありますので、親子で調べてみるのも面白いかもしれませんね!

番外編:学習支援(夏休みの宿題)

放課後等デイサービスASTEP(学習支援)
登所してすぐに自分でかばんから宿題を取り出して取り組んでくれました!

夏休みといえば…いつもよりも多い宿題がありますよね!

ASTEPでは、外出しない活動時(ASTEPの中での活動)に、学習支援を行いました。

夏休みのプリントやドリル、自由研究、音読や鍵盤の練習、その他に親御さんからご依頼の課題(時計や生活スキルに関するもの)など、短期集中を念頭に置き、取り組んでいきました。

学習支援での良かった点や課題点をご家庭と共有する中で、ASTEPでの学習支援の目的に対してのリアクションを中心に情報共有をさせていただきました。

放課後等デイサービスASTEP(学習支援)
ピアノが得意な保育士が鍵盤の基礎を教えています!

ASTEPの学習支援の目的は『学習意識・意欲の向上』を目的として行っています。

勉強(宿題が中心)に対し意識を向けることができるか?意欲盛んに取り組むことができるか?に注目をして支援しています。

ASTEPは学校でも学習塾でもないため、勉強の内容を教えるということは、どちらかといえば消極的です。(とはいうものの、分かる範囲でお教えしているのが現状ですが…)

学習塾ではないASTEPが「勉強を教えます!」と言えないのは、教えた内容に責任が取れないこともありますし、どこかで必ず中途半端が出てくるためです。

また、勉強の内容を教えると、学校での教え方(解き方)と違う方法で教えたときに、子どもさんから「学校のやり方じゃない」と言われることがあります。

1つの問題に解き方が複数あることはよくあることですが、それが原因で分からなくなったり、混乱したりすることはあまり良くないのでは?と思っています。

放課後等デイサービスASTEP(学習支援)
「次は何色にしようか?」と言葉掛けを行うと、だんだんエンジンがかかってきましたね!

ですので、原点に立ち返り、療育現場で学習を支援する目的を考えたときに、勉強(宿題)に対する意識・意欲の向上を促すことなら出来るのでは?と考え、学習支援の目的を設定しています。

ASTEPに帰ってきたときに自律的に意欲を持って取り組むことのできる環境を整えることや言葉掛けの工夫を最優先に行っています。

学習意識の面では、ルーティンが定着して言葉掛けなしで取り組む子どもさんもいれば、遊んでからという子どもさんには時間を示して約束をしたり、集中力が散漫な子どもさんは場所を工夫したりなど、各々で関わりに違いがあります。

また、学習意欲の面では、ゲーム性をもって取り組んでみたり(制限時間やご褒美シール)、ホワイトボードを使って絵を描いて理解を促しながら自身でも書いてみたりなど、こちらも各々でやり方を変えています。

放課後等デイサービスASTEP(学習支援)
ホワイトボードを使って説明しています!

このように、学習の内容というより、学習に向かう姿勢や気持ちの部分に対する支援を行っています。

勉強内容の理解を促したいのであれば、土台の部分(意識・意欲)が大事なのでは?と考えていますので、今後も継続して学習に対する土台形成に寄与できればと考えています。

番外編:ASTEPノート(自己研鑽)

毎日のASTEPノート

ASTEPでは、小学校高学年以上の子どもさんを対象に『ASTEPノート』を行っております。現在は4名の子どもさんが取り組んでいます。

この『ASTEPノート』で何をするのかというと、その幅は広く一言で申し上げることがなかなかできないのですが、もともとは、高校受験対策で始めたことがきっかけです。

その日(過去)の振り返り行い、ノート書かれた内容を元に、質問・回答を繰り返し行い、やり取りの中で良い部分や課題等を洗い出すことで、コミュニケーションスキルの向上を目的とした取り組みです。

目的の根本は変わってないのですが、現在では、大人である私たちから子どもさんに対し、今伝えたいコトを伝える取り組みとして活用をしています。

夏休みで行った取り組みを一部紹介します。

放課後等デイサービスASTEP(ASTEPノート)これからたくさん使ってほしい言葉

放課後等デイサービスASTEP(ASTEPノート)これからたくさん使ってほしい言葉

放課後等デイサービスASTEP(ASTEPノート)これからたくさん使ってほしい言葉

放課後等デイサービスASTEP(ASTEPノート)これからたくさん使ってほしい言葉

「ありがとう」や「ごめんなさい」について、そもそも、これらの言葉は挨拶ではありません。

この言葉は『自分の気持ちを伝える言葉』であり、社会に出た際にもしかすると一番使う言葉なのかもしれません。

一番多用する言葉に対して、どのような思いが込められているのか?言うことでどんなメリットがあるのか?を、それぞれが理解できる形で説明を行っていきました。

放課後等デイサービスASTEP(ASTEPノートに取り組む様子)
ASTEPノートに取り組む子どもたち

まずはお渡ししたプリントをノートに貼っていきます。そして、内容を受けて、自分が感じたことなどを字にして書いていきます。

その後、書いてくれた内容をもとに言葉でのやり取りを行っていきます。

大事だと思うところに自分で線を引いたり、一番伝えたいところを大きな字で書いたり、子どもさんなりに工夫をして伝えてくれています。

最近では、こういった社会道徳的な内容を織り交ぜながらソーシャルスキルの向上を促しています。

ノートに残すことで後で見返すこともできますし、後日、おさらいでその内容をもう一度行ったり、家で見直す行動が見られたりなど、意識を高く持ってくれている子どもさんもいらっしゃいます。

こちらについても積み重ねが大事だと考えていますので、根気よく取り組んでいきます!

さいごに

京都府向日市の放課後等デイサービスASTEP(アステップ)さいごに

今までで一番長いブログとなってしまいましたね。

夏休みという特性を生かしたスケジュールで療育活動を行ってきましたが、『経験に勝るものなし』という言葉がある通り、机上での学問や知識からでは体験することのできない経験ができた夏休みになったと評価をしています。

豊かな経験の積み重ねにより、リアルな知識となり、感性豊かな子どもさんの可能性の幅を広げていくものだと考えています。

夏休みが終わり、通常の療育活動に移行していきますが、夏休みで得た経験を生かすことのできる活動を検討していきたいと思います。

最後までお付き合いありがとうございました!

ASTEP(アステップ)への
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障がいをお持ちのお子さまの療育に携わって6年… 私自身が考える自立のための効果的な療育を実践するために新規独立し「社会自立」を目指した数々のプログラムをもとに、向日市を拠点に放課後等デイサービス事業所を運営しています。 プライベートでは1児の母であり、日々子育てや家事に奮闘しているパワフルママです! どんなことにでも挑戦(できないことが悔しい!)する好奇心の塊のような性格で、知識ゼロからホームページを自力で開設し、ブログも日々更新しています! ASTEPに通う子どもたちの純真無垢なココロとともに、私自身も日々成長していきます!

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